「上官命令」 - 「大事な友達なんだよ…」 - 泣きそうな顔で言われると、罪悪感が湧く。 - 私だって、ちょっと眉間にしわが寄るかなってくらいで、 - そこまで強引に無理やり、あんたたちの仲を引き裂きたいだなんて、思ってない。 - でも、上からの命令は絶対なんだもの。 - 「知らないわよ。私はただ、言われたことを言っただけなんだから。 - 不満があるなら、自分で言いにいけば?」 - 口下手で引っ込み思案なこいつが、あの人に楯突くなんて、 - 出来るわけないってわかってて言う私は、嫌な奴だ。 - でも仕方ないじゃない。 - 下手に同情して手を貸すと、関係ないこっちまで巻き込まれるんだから。 - 黙ってうつむいてしまったアオイから目を逸らして、自分に言い訳をする。 - 「いつも一緒だったんだ…」 - 私に訴えられても困る。 - 「あんた、一人じゃ何も出来ないもんね」 - 苛立ちから、口調が辛辣になる。 - 「うん…」 - 泣きそうに笑うから、余計イライラする。 - 「私は清々するわ。あんたとあんたの"お友達"を見てると、無性にムカついたから」 - 「知ってる…」 - まぁね。私は不機嫌なのを隠そうとなんてしなかったし。 - 沈黙がまた少し続いて、 - トン - 私たちはハッとして顔を見合わせた。 - トントントン - 階段を上がってくる足音。 - 間違いない。あの人だ。 - 「アオイ、それ貸して!」 - 「でもお姉ちゃん…」 - 「いいから!このままだとママに捨てられるわよ!」 - 私はアオイから、蛇の抜け殻(名前はスーくん)を奪い取り、ベッドの下に放り込んだ。 - もったいないことに、気に入って下さった方がいらっしゃいましたので、 調子に乗って第二弾を書いてみました。 与禰さんのおかげです、ありがとうございましたvv え?蛇足ですか?お、お粗末さまでした(礼) |