「赤」 ―無関心―

 

言ってしまえば、まぁなんと軽い。

つまりとても面倒なのですよ。

話すことも食べることも生きることも。

飛跳ねるほど楽しいことって、全然思いつかない。

打ちひしがれるほどの興味も無い。

なにしても、結果として疲れたっていうマイナスの方が多く残る。

なんとかしようと計画したって先のことなんてわかんない。

予定は未定で不正確。

たいてい失敗して気疲れと落胆で疲労が倍に増えるだけ。

なら、無計画でなにが悪いのさ。

痛いのは嫌。

苦しいのも嫌。

生きるのって苦しいけど自殺は痛い。

だらだら惰性で生きてって、死んだらまぁそれはそれで。

神様ってのに言ってやりたいね。

「此の世には生きたくて生きたくて仕方ない哀れな子供もいれば、

 あたしみたいに息をするのすら億劫なガキもいる。

 あんた一体なに考えてこんな世界創ったのさ。

 あたしよりも頭悪い」

思うことはあるんだけど、的確な表現ができるほど頭よくないし、言葉にするの面倒だし。

あぁ、もう…みんなしゃかりきになり過ぎ。

やめてよ、見てるこっちが疲れるから。

ほら、こけた。

そんなもんでしょ。

やるだけ損。

頑張るだけ無駄。

…生きてて思うのはこんな感じかな。

そんなんだから、明日世界が終わります〜って言ったら大慌てするんじゃない。

莫迦みたい。

 

…わかってるわよ。

可哀想なのはあたしの方。

何にも興味がなくって、何も楽しめなくって。

頑張りたいこともない。

…あ〜あ。可哀想な子。

莫迦みたい。

斜に構えて見下して。

逃げてるだけ。

夢中になるのが怖いから。

失敗して落ち込むのが怖いから。

全部、一歩手前で踏みとどまって。

なりふり構わず走って、こけられる人が羨ましくて。

…莫迦みたい。

なんだか眠たくなってきた。

面倒。

面倒。

ぜーんぶ面倒臭い。

 

 

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